私の夫はメーカーの営業職でいわゆる転勤族です。
都内で夫婦共働きでしたが、結婚2年目が経とうとしていた2月下旬、
仙台への夫の転勤が決まりました。
いつかは転勤が来るとはわかっていたものの、いざ決まるとやはり大慌てになります。
バタバタと転勤の日になってしまいます。
そして付いていく身になると急すぎて、不安がどっと押し寄せてくるのです。
正社員で働く私にとって、その話は3月に退職するには急すぎました。
そして自分自身、辞めたくないと思ってしまっていたのです。
そこで急遽夫婦で話し合い、あと半年は辞めずに仕事をすることになりました。
その間、私は実家から会社へ通い、一か月に一回は
お互いに東京と仙台を行き来する生活が始まりました。
4月になると新しい年度が始まり、新しいメンバー構成で役割が振られます。
私は上司から、ある班のリーダーの補佐を任じられました。
それは一年を通じて付く役割で、途中で辞めてしまうことになる為、
秋には退職することを決めていた私は、4月の時点で辞める意向を伝えました。
早く退職を伝えることには、メリットもありますがデメリットもあります。
メリットは自分も周囲も(上司にしか伝えていませんが)準備ができるという点、
デメリットは「どうせ辞めるから」という考えが働き、
本人のパフォーマンスが落ちたり、仕事内容が継続性のない単純なものになりやすいという点です。
私の場合、デメリットはあまり感じませんでした。
というのも、春の為仕事の多くが教育係だったからです。
秋までの期限がある私にとってピッタリの仕事でした。
しかも自分の後任を自分で育てることができたことは、引き継ぎ作業にも繋がりました。
後輩の成長を見られなくなってしまうことは寂しいことでしたが、
与えられた仕事をこなしていたことで、最後にコンペにも参加させてもらい、
とても充実した半年間を過ごすことができました。
会社に退職を伝えるベストなタイミングは3ヵ月前から半年前だと思います。
早く退職を伝えていたことで、退職の手続きもとても円満且つスムーズに進めることができました。
退職届の提出時も、直属の上司から話が通っていた為、
重苦しい雰囲気になることはありませんでした。
半年の期間を設けたことは、仕事にとって利点が多かったのですが、
私自信の心の準備もしっかりとすることができました。
当分は仕事をせず、専業主婦になるということ、
仙台という見知らぬ土地で暮らすということ、
転勤族なのでこれから自分のキャリアをどうするか。
答えの出ないものもありますが、さまざまなことを一人で良く考え、
覚悟する良い時間を過ごすことができました。