障害者年金、障がいのある方はもらえると色々と安心ですよね。
ただ、意外に面倒なのと年々審査が厳しくなりつつあるようです。
申請がまだの方は、この記事を読んで申請を検討してみてください。
1.障害年金、いくらもらえるの?
障害年金は等級があり、1級、2級が障害基礎年金で、3級が障害厚生年金です。
3級は認定となった傷病が発生した時点で厚生年金を支払っている方のみ適用になります
(精神疾患の場合は初診から1年6ヶ月後経過した時点)。
支給金額は毎年異なりますが、基礎年金2級で年額80万円弱、1級はその1.25倍です。
厚生年金3級は50万円弱になります。
基礎年金受給者で厚生年金の受給資格のある方は、厚生年金3級分も上乗せされます。
障害基礎年金受給者で厚生年金受給資格のある方は月12万以上の受給となります。
仕事しなくとも最低限の収入が得られるので、
傷病の治療も安心して取り組むことができるようになっています。
ただし、支給は毎年偶数月に前2ヶ月分まとめて支給される仕組みです。
なお、厚生年金から国民年金に変わったとしても、
年金支給開始時点で厚生年金に加入していれば、
厚生年金でなくなったことを理由に障害厚生年金の支給が止まることはありません。
2.障害者手帳の等級と障害年金の等級は違う?
障害者手帳(身体障害者手帳・精神障害者保険福祉手帳・療育手帳)制度が別にあり、
手帳制度では鉄道運賃や公共交通機関の割引など、さまざまな生活支援があります。
障害者手帳制度にも「等級」があり、1級~6級まで障害者手帳交付の対象になります。
では、障害者手帳の等級の判定基準と、障害年金制度の等級の判断基準は関連があるでしょうか。
答は「関係なし」です。
一般的に、障害年金制度の等級のほうか厳しい基準になっています。
よく引き合いに出される例でいくと、内部障害の心臓の場合、
障害者手帳制度の3級の要件は幅広い基準になっていますが、
障害年金制度の内部障害3級の場合、「人工弁を使っていること」等条件がかなり絞られてしまいます。
障害者年金は、意外にハードルが高いのです。
3.障害者年金の申請方法は面倒?
はじめて障害者年金を申請する場合、まず、年金事務所に申請用紙を取りに行かなければなりません。
数枚綴りの申請用紙をそこでもらいます
(その場で、障害者手帳制度と等級の判定基準が違うことの説明もあります)。
そして、主治医に申請用紙のフォーマットに沿った診断書を書いてもらうことになります。
ちなみに、虚偽の診断内容を記載した医師には罰則規定がありますので、
そのときだけ傷病の状況を悪く書いてもらうように頼むことは当然ながらNGです。
医師の診断書にかかる費用が、唯一障害年金申請にかかる経費になりますが、
診断書の内容がかなり具体的な記述を求められていることもあってか、
診断書料が高い(10,000円前後:医療機関によって異なります)のがネックで、
同時にリスクにもなるところです。
また、自分の生活状況を自己申告する用紙が含まれているところも特徴的です。
こちらも極端に実態より悪く書いてしまうと、医師の診断書と内容が矛盾し、
審査でパスしないリスクがありますので、できるだけありのままに近い状態を書くようにします。
そして、書類に不備のないことを確認して、再び年金事務所に足を運びます。
よって、
1年金事務所には最低2回行かなければならない、
2医師の診断書の10,000円前後が無駄になる恐れがある、
という面倒さとリスクが伴っています。
ただ、この手間とリスクを引き換えに年間ウン十万円を支給してもらえる、
というのには十分にチャレンジする価値はあります。
一度審査に通ると、2年間の受給資格が与えられ、最初に触れた金額の障害年金が支給されます。
再審査の時期になると年金事務所から医師の診断書の提出を求める封書と診断書のフォーマットが届き、
医師に診断書を書いてもらい、返信用封筒で返信するだけ、という簡単なものです
(医師の診断書にかかる費用は相変わらずですが)。
期間の途中で、等級変更を申請することもできます。
例えば障害者手帳の等級が上がってしまった場合などが典型例です。
こちらは最初の申請のときのように、2回年金事務所に足を運び、
医師の診断書をもらう(診断書料も当然かかります)ところは一緒ですが、提出書類が少なくなります。
ただし、年金事務所職員の「手帳の等級と年金の等級が違うので通るかわかりませんよ」
という変なプレッシャーがかかるのは常に一緒です。
いかがだったでしょう。
障害年金制度の触りをご紹介しました。
あなたの傷病の程度で障害年金を受給できそうかどうかは、
サイトで基準が公開されていますので「障害年金制度」で検索して調べてみてください。
また、資格取得・継続の鍵は「医師の診断書」です。
あなたの病状を常にありのまま伝え、主治医と共有しておくことで、正しい内容で診断書が作成できます。
面倒も多いですが、是非チャレンジしてみてください。