しばらく国民年金の未納問題が下火になっているような気がします。
数年前は日本全国規模での大混乱にもなったにも関わらず、
今ではあまり話を聞かないようになりました。
あの1件で年金というものに注目が集まったのは、いいきっかけだったと思います。
年金と聞くと将来の老後の保障と考えられがちですが、
今現在の保障もしてくれているということにどれだけの人が気づいたのでしょう。
特に障害年金に関しては、明日わが身に起きる出来事かもしれませんので、重要な制度です。
受給要件として、病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、
現役世代の方も含めて受け取ることができる年金とされています
(日本年金機構HP)。
おおざっぱな書き方ですが、朝起きて仕事に行き、おいしい夕飯を食べて寝るという、
日常何でもない事を行うに身体や精神的理由でうまくできない状態です。
この病気じゃないと出ませんというものではありません。
身体の状態で支給されるものです。
この障害年金には納付要件というものもあります。
身体症状が出ていても、一銭も年金を払ってない人には支給されません。
1つは、初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、
保険料が納付または免除されていること。
2つめは初診日において65歳未満であり、
初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと。
この2つのどちらかを満たしていなくてはいけません。
未納問題で、年金なんて信用できない、
これならタンス預金のほうがマシだと判断して今も未納を続けている人は、
残念ながらもらえる可能性が低くなります。
現状制度として動いているものですから、払うものは払わなくてはなりません。
収入が少ない人にはわざわざ免除制度まで用意されていますので、それを利用するべきです。
それに、年金の支給金額には税金が投入されています。
政府の財布に入ってしまえば、お金の色まで判別はできませんが、
私たちの払っている税金が、年金という名前に生まれ変わっているのは事実です。
納付要件を満たせず貰うことのできない人は、強制的な税金の補てんすらも捨てていることになります。
国民年金の未納はあれだけ騒がれ、半数以上が払っていないとも言われていましたが、
年金を払っている大半は厚生年金を払っています。
それを合算しないと明確な数字が出ないはずなのですが、
どうしても無職・自営業者が対象の国民年金だけの未納率がクローズアップされます。
勘違いしないようにしてください。
大半の人は年金を払っています。
せっかくの国が用意している公的保険制度です。
いざというときに貰えないなんてことにならないように、納付用件だけは整えておきましょう。