転職を決断した大きな理由は自分自身のワークライフバランスを考えたためです。
かつての先輩に、
「男は35歳までに仕事に生きるか、家族を大切にするか決めた方がいい、
どっちつかずになるのが一番不幸だ。」
と言われたことがあります。
かつて勤めていた会社では、帰宅は午前様、海外出張も多く、
家族との時間を大切にするということがとても困難でした。
当時の仕事は海外の鉄道に関するものだったので、
インフラを立ち上げるというやりがいに満ちたものでした。
しかしながら、顧客との打ち合わせに海外、海外出張となると週末の移動も日常的になり、
また社内の工場、事業部と会議のため、日本にいる間は国内出張と、
自宅にいる時間は限られたわずかなものでした。
週末を海外で過ごすと、家族のために働いているのに
どうして家族と一緒にいられないのだろうと思ったことも多々ありましたし、
国内にいる間に片づけなくてはいけない仕事も多く、
せっかく日本にいる週末も出勤といったことが続きました。
そのようなタイミングで妻が実家の家業を手伝わないといけない状況になり、
最終的に心を決めることになりました。
妻の話に背中を押されたといっても過言ではありません。
妻の地元に戻るにあたっては、その土地に地盤を置く会社であること、
残業時間、安定性を重視しました。
家族との時間を大切にするために、かつての会社のやりがいを捨てるわけですから、
転勤が多かったり、残業時間や休日出勤が以前と変わらないようでは意味がありません。
また、安定性のない会社で次に転職となってしまっては元も子もありません。
私自身は上述のように仕事で忙しかったので、妻が家事と育児の合間を縫って、
該当する企業がどういったところなのか、
どういった企業が募集をしているのかを調べてくれました。
そして現在の会社に応募しました。
その際にも、これまでの職歴、経験やキャリアを妻がまとめ、
僕が話した内容を志望動機やスキルとして文面に起こしてくれました。
エージェントにも登録しましたが、
妻は大手エージェントよりもずっといい仕事をしてくれました。
もちろん、エージェントの方にしっかりサポートして頂ければ越したことはありませんが、
身内は自分のことを深く理解してくれているので、
意外なところで素晴らしいエージェントとして力を貸してくれるといったこともあります。
仕事の引継ぎなど以前の勤め先には迷惑をかけてしまった部分もありますが、
結果として家族との時間を大切にできています。