私は学生のころから勉強が好きで成績のことで悩むことはありませんでした。
また年上の方とのコミュニケーション能力も比較的に高く、
先生やアルバイト先の上司に気に入られることが多い性格でした。
小さいころから周囲に大人が多くかわいがられて育ったので、
当時、私は多少わがままを言っても許される、
困った時はだれかが常に手を差し伸べてくれる、という環境でした。
高校になって初めてアルバイトをした時も上司がとてもかわいがってくれました。
仕事でミスをしても、そのたびに怒らず許してもらえてたので、
仕事というものはとても簡単なことだという感想を抱いてしまい、
仕事をきっちりこなさなくても怒られず、
その時、自分は何故かとても役に立っているのだなと勘違いしてしまいました。
仕事について勘違いしたまま高校を卒業、
その後ビジネスの専門学校に進学し、
入学してからはパソコンやビジネスマナーの勉強を中心に学習していました。
面接などの対人練習ではコミュニケーションが高かったこともありクラスで一番の成績になり、
それからどんどん調子に乗り、自分は何でもできると思い込み始めました。
実際に就職活動が始まってからは面接に行ったほとんどの会社で内定をもらい、
クラスでも一番乗りで就職が決まり、
苦労や挫折を味あわずに社会人になり、
働き始めてからも順風満帆に過ごせるのだろうと思っていました。
就職した会社ではプログラミングを作る部署に配属され、
生まれて初めてのデスクワークで少し緊張していたのですが、
自分は何でもできるから大丈夫だと考えていました。
でも、いざ研修を受けてみるとプログラミングの知識が全く頭に入らず、
休日も参考書を買って勉強していたのですが身に付かず、
同期との差はどんどん開いていきました。
研修の課題をやっていても自分だけが出来ずにつまずいていることが
とてもくやしく、情けなくて、そこで甘い考えが頭をよぎってしまいました。
どうせ出来なくてもだれかがやってくれるだろうと。
そして、研修期間が終わり本格的な業務が開始したのですが、
自分は全くの戦力にならず、何度も何度も上司に確認して業務にあたるようになりました。
聞くたびに上司にいやな顔をされ、怒られるのでだんだん聞くのもいやになっていきました。
それから仕事のできない自分に対してとてもストレスを感じるようになり、
会社に行くと体調が悪くなるようになりました。
仕事中にめまいがして倒れそうになったり、
吐き気でトイレに駆け込んだりして仕事ができず職場にとても迷惑をかけるようになり、
そこで初めて自分はとても甘やかされて育ってきたのだなと自覚しました。
自覚してからはより自分のことが嫌いになり、
仕事も続けられないような状態になってしまいました。
その後、休職し、これ以上職場に迷惑をかけられないと思い仕事を退職しました。
就職してから2ヶ月後のことでした。
自分というものがいかに甘い考えで、周りに助けてもらってばかりいた、
自分で何かをやろうとしてこなかったということを思い知らされ、
そこに気づいてからは今までの立ち振る舞いを反省し、
何でもできるというような考えは改め、自分を見つめ直し、
しっかり自分の力で働いていけるようになりたいと思いました。
現在は体調も良くなり、自分に合った仕事ができているので
これからもおごらずに精進していきたいと思います。
もし今、何事もなく順調に過ごせている方は一度、
自分の立ち振る舞いや行動を振り返ってみてはいかがでしょうか。