製造業の事務職として勤務していた姉は帰宅途中にくも膜下出血で倒れました。
「緊急手術になるのですぐにサインしてください。」
と医師から事務的に説明され突然のこと姉と二人暮らしの私はパニックになりました。
職場へは手術が終わり落ち着いてから連絡しました。
命に別状はなかったこと、入院期間がどのくらい長引くかわからないこと、
障害が残る可能性があり職場復帰できるかわからないことを伝えました。
総務の女性はとても親身になってくれ、「傷病手当金」を申請するよう手続き方法を教えてくれました。
いくつかポイントがあります。
1.支給期間は支給開始した日から最長1年6ヵ月で、
その期間内に出勤できた日があっても支給期間は延長されない。
2.傷病手当は健康保険から支給される。
支給期間中に退職する場合は、会社の健康保険に任意継続するか、
国民健康保険へ加入する手続きが必要となる。
3.会社の健康保険に任意継続する場合は保険料の会社負担分を個人が支払うことになる。
どちらの保険料が安いのか、会社の健康保険に任意継続した場合と
国民健康保険に加入した場合の保険料を確認したほうがよい。
4.傷病手当金の受給要件は「労務不能により報酬の支払いがないこと」とある。
有給は「報酬の支払い」に該当するため、傷病手当金の受給中に有給休暇の取得は不可となる。
以上のことから、姉の場合は長期入院が予想されため、
傷病手当の申請前に有給を全て消化するようアドバイスをもらいました。
姉は契約社員で6か月毎に更新契約をしていました。
ちょうど更新手続きが来月の予定でした。
会社から来月の更新手続きは可能だが、
更新後の契約期間中に復帰が厳しい場合は次回の更新は難しいと言われました。
会社の上司からは、復帰後は体調をみながらの出勤で構わないので
次回の更新はしたほうがよいと言ってもらいました。
お言葉に甘え更新書類と傷病手当申請書類を一式郵送してもらい手続きしました。
受給もスムーズでした。
術後の経過もよく、順調に回復しましたがリハビリが必要となり6か月の更新期間中、
一度も出勤することなく退職しました。
退職後も会社の健康保険へ任意継続しました。被保険者期間は2年です。
現在は自宅で療養しています。
姉の件で相談した際、知識のあるベテランの社員さんが窓口だったのでお任せしてしまいましたが、
会社によっては忙しかったり、新人だとわからない場合もあります。
家族が代理で手続きする場合、どのタイミングで申請すればよいのか検討する必要があります。
有給残日数、入院予定期間、復帰予定を考えて、
ある程度傷病手当について自身で調べてから会社へ相談するとよいと思います。