私は約15年前にうつ病にかかり、
それが原因で傷病手当金をこれまで数回受給した事があります。
うつ病は程度にもよりますが、一度かかってしまうと発生しやすい病気で、
私の場合も治ってはまたかかってしまう、というのを何度も繰り返してしまいました。
傷病手当金がなかったら今頃生きていけなかったのではないかと思います。
うつ病になった理由は当時の会社の上司のパワハラでした。
無理難題を押し付けてくる、
出来なければ当然のように罵倒する、
そんな日々が続きました。
最初に出てきたのは不眠です。
寝ていても会社の事が夢に出てくるまで追い込まれていました。
そのうちにだんだんと食欲がなくなり、体重は痩せていき、
何とか気力で乗り切ってはいたのですが、ついに限界が来ました。
朝電車に乗っても、会社の近くに来ると気分が悪くなり引き換えして休んだ事もありました。
そのうちに何もやる気力が起きなくなってしまったのです。
これは明らかにまずいと自分で感じて病院に行ったところ、うつ病と診断されました。
ドクターと相談した結果、まずは抗うつ剤を飲んで何もせずゆっくり休むこと。
仕事の事は一切考えずに気力が回復してから、次の事を考えなさい
というアドバイスのもと約2ヶ月、ほとんど家にいるという生活をしました。
気力が落ちているため家で寝ている事がほとんどでした。
テレビをつけても内容は入ってあまり入ってこない状態。
傷病手当金は申請してから約1ヶ月程度給付にかかるので、
それまでは貯金を切り崩して生活をしていました。
ただでさえ辛い状態なのに、
もしも傷病手当金が振り込まれなかったらどうしよう
という不安も正直ありました。
なので初めて振り込まれた時はとてもホッとしたのを覚えています。
傷病手当金は働いていた時の給料の約3分の2が支払われるものなので、
遊びまわる気力とかは当然なかったのですが、極力無駄遣いはしないようには心がけていました。
貯金は減らしたくなかったので、大体入ってくる傷病手当金の額を予想しながら
「~円くらい入ってくるからいくらまで使っても大丈夫」
というような感じでお金は使っていました。
傷病手当金のおかげでお金に関する不安は消え、
ドクターの指示通り薬を飲んで安静にした生活をしていたおかげで、
徐々に気力・体力が回復してきました。
当時はまだ若く、病気になった原因も会社で、
どうしてもその会社に居続けたい訳ではなかったのでそのまま退職する選択をとりました。
転職活動はやや大変でしたが、この時はこの判断で間違えていなかったと今でも思っています。
冒頭でも触れましたが、うつ病は一度かかると再発しやすく、
別の会社でもまた症状が出てしまって休職した事もあります。
ただその時は人間関係でなく、仕事が単純に激務だったためです。
正直なところ給料は良く、人間関係は悪くなかったので、
その時は会社を辞めたくなかったので、約2ヶ月の休職のあと復帰をしました。
休職から復帰するのは大変勇気がいりました。
皆が今までと同じように接してくれるか、
以前と同じように仕事が出来るか…などと考えたらキリがないので、
なるべく何も考えないようにしました。
ドクターからの「その状況で不安に思わない人は誰もいない、
みんなその不安を乗り越えているのだから大丈夫」
という言葉を励みに会社へ言ったのを今でも覚えています。
幸いな事に、その会社には私と同じくうつ病から復帰した経験を持つ人がいたので、
その方が親身になって色々話を聞いてくださったり、
周りも理解のある方ばかりで白い目で見られる事はありませんでした。
その点には本当に感謝しています。
その時に発症してから、基本的に眠りが浅くなったと思います。
年齢のせいもあるとは思いますが、
間違いなくその時に自律神経がやられた事も原因なはずです。
今は問題なく働いていますが、日によっては調子が悪いなという時もあります。
これは多分一生付き合っていく問題だと認識しています。
今は問題なく働けていますが、また傷病手当金のお世話になる可能性もないとは言えません。
この制度には本当に感謝しています。
申請の際に一度だけしてしまったミスがあり、
それは所属する保険組合によって提出する書類のフォーマットが違うと言う事です。
もう傷病手当金は何度か受給しているので何気なく書類を出したら数週間後に健保組合から
「書類の形式が違うので書き直してください」と連絡が来た事があります。
そのせいで受給タイミングが遅れたという事がありました。
自分がどの保険組合に入っていて
どのフォーマットのものを提出すれば良いかは十分確認した方が良いと思います。
手続きさえしっかりすれば傷病手当金はまずもらえるものなので
その心配はあまりする必要はないと思いますが、
やはり誰もが苦しむのが仕事復帰のタイミングだと思います。
正直これは言葉では言い表せないくらいのプレッシャーが自分にかかります。
退職して転職する場合は別ですが、
これが休職者の一番の高い壁とドクターもおっしゃっていました。
ここだけは歯を食いしばって耐えるしかないと個人的には感じます。
頑張って下さい。