私は、20代半ばの入社3年目に体調を崩し、病院へ通院を始めました。
初めは、1週間で5キロもの体重の減少。
とにかく、何も食べられませんでした。
丁度、バブルが崩壊した時期に入社し、
出社しても仕事がないような状態がかなり続きました。
1日にfaxを1枚送りに階下に降りるくらいしか仕事がなかった時期が1年以上続きました。
そして、職場環境もあまり良いものとは言えず、人間関係でもストレスを抱えていました。
でも、一番下っ端の身分である故、不満を表すことも出来ず、
だんだんと精神的に追い詰められていってしましました。
まず、体に現れた変化が、食欲不振と急激な体重の減少。
そして、抑うつ状態に。
ですが、まずは内科的な検査を色々と受けましたが、異常はありませんでした。
その結果、精神的な問題であろうと言うことで、
精神科を受診し、うつ病の治療を開始しました。
当初は、勤務先近くの総合病院へ通い、仕事も続けていました。
しかし、6か月ほど経っても、一向に改善する兆しが見られず、
医師の方から、環境調整のためにも、休職してはどうかとの話がありました。
しかし、休職したら、収入がなくなると言う心配があり、すぐには返事が出来ませんでした。
この話を、会社へ戻って上司にすると、
「傷病手当金」という制度があるから収入のことは心配せずに、
休職してはどうかと言う話になり、とりあえず、1か月休職しました。
その時、初めてもらった傷病手当金は月給の6割程度の13万ほどでした。
ですが、働けない状態でいただけるものでしたので大変ありがたかったです。
1カ月の休職後、職場復帰しましたが、仕事が手につかず、
やはり仕事が出来るような状態ではありませんでした。
そこで、1か月復帰したのち、再び、休職しました。
その際にも、傷病手当金を頂きました。
そして、2か月休職したものの、体調は回復せず、
これ以上の労働はムリとの医師の判断により、3年間務めた会社を退職しました。
退職後も、勤め先の近くの総合病院へ毎週通院し続けて治療を受けました。
退職すれば、傷病手当金はもらえなくなるものと思っていたのですが、
ある一定期間、健康保険に加入していれば、退職後もその健保に入っていなくても、
傷病手当金は、初めて受給した時から数えて1年半受給できるとのことで、
その恩恵にあずかることが出来ました。
働くことが出来なかったため、治療費等に全て回ってしまいましたが、
非常に助かった制度でした。
私の場合は、会社側、特に、直属の上司が傷病手当金のことを教えて下さり、
事務手続きは総務の方で全面的にしていただけたので、
毎月病院で医師に診断書を依頼することだけ自分ですれば良いと言う
非常に恵まれた環境で、手当金を頂くことが出来ました。
結局、最長期間の1年半の間、受給させていただきました。
受給中は実家で過ごしていたため、生活費は両親の世話になり、
傷病手当金で治療費と今後の就職先探しのための資金として使いました。
このような制度があることを知らずにいたのですが、
病気になって初めて、その制度の存在を知り、
本当に有効に使わせていただき、感謝の一言です。
この制度がなかったら、治療を続けることすら難しかっただろうことを思うと、
本当に受給出来て良かったと今でも思っております。
もし、このような制度がつかえる方は、是非、利用されることをお勧めします。