私は、主人が膵臓癌で働くことができなくなったので、傷病手当を申請しました。
初めは、会社にとっても主人が初めての病欠で、どのように手続きをしていいのか、
私たち家族も会社も分かりませんでしたが、
有給休暇を消化した後に傷病手当の方に切り替えてもらいました。
会社は、病気を克服して、いつでも戻って来れるように籍を残してくれていましたが、
治療の甲斐もなく、主人は病気が見つかってから半年でこの世を去ってしまいました。
闘病生活の間のお金のやりくりがとても不安でしたが、
傷病手当や高額療養費など公的の制度がたくさんあることを知り、本当に助かりました。
傷病手当は、会社員で社会保険に入っているので、全国健康保険協会で手続きしました。
所得によって金額が違いますが、大体、ひと月分の給料に相当するので、
すぐに生活に困窮することはありませんでした。
振り込まれる時期も、とても早く、書類を提出して、2週間くらいで振り込まれました。
受給中は、入院生活も長くなり、いろいろとお金がかかりましたが、
傷病手当、高額療養費、生命保険でなんとか、生活していくことができました。
医療費はとてもかかりましたが、税理士の方にお願いして、領収書を見てもらい、
その結果、確定申告は必要ありませんでした。
手続きで大変だったことは、申請をするにあたって、会社と病院の証明が必要で、
転院が多かったので、どの病院に証明をしてもらえばいいのかわかりにくかったです。
一か月の間に複数の病院に入院したり、在宅に切り替えたりしたので、
自宅から遠い病院の証明を取るのが大変でした。
もう少し、簡単な手続きの仕方があれば、申請する側は助かりました。
主人が亡くなって、すぐに社会保険から国民健康保険に切り替えましたが、
なくった後も申請していなかった分は、遺族が申請できました。
傷病手当と一緒に埋葬料の申請もして、すぐに振り込んで頂きました。
すべてが初めての事で、病気の主人をかかえて、そして幼い子供たちの生活もあったので、
本当に短い時間で色々選択しなければいけないことがあり、あの時は泣いている暇もありませんでした。
病気を何とかしたいという思いと、もう治らないという現実を突き付けられ、本当に苦しかったです。
でも、公的な制度を利用しながら、なんとか、残された家族は生活してこれました。
若くしてガンで亡くなるケースは珍しいのかもしれませんが、
今は三人に一人ががんで亡くなる時代です。もう他人事ではありません。
皆さんも、日々気を付けて生活して行ってほしいと思います。
手続きでわからないことは、電話でもすぐに問い合わせをすることもできますし、
一つ質問した時に、他に利用できるものがないか聞いてみるのもいいですし、
病院などで相談してみると、いろいろ教えてもらえるので、
一人で悩みを抱えず、どんどん聞いてみたらいいと思います。